夜回り先生(水谷修先生)、ありがとう。
読者の方々は、夜回り先生をご存知ですか。
知っている方が多いと思いますし、検索すればすぐにヒットするような有名な方なので、詳細は省略させていただきます。
先日、私の地元に講演会でいらっしゃったので、良い機会だと思い、参加してきました。
「子育てで一番大切なこと」という内容でお話をしてくださったのですが、私の心に一番響いたのは、自殺についての内容でした。
私は現在、希死念慮はありませんが、やはり、自分の生存価値がわからず路頭に迷っている状態でした。
きっと、私がいなくなっても悲しむのは家族と彼だけ。
でも、彼も次の相手を探せば良いだけ。
知り合いも悲しんでくれるかもしれないけれど、まぁ、一時的でしょう。
だから、私の生存価値って何なんだろう…って思ったら、ちっぽけすぎて悲しかったんです。
【あなたは誰かを幸せにするために生まれてきたんです。そのために生きてみませんか?】
夜回り先生のこの言葉に救われた気がしました。
看護師として誰かのために生きていきたいと思っていたけれど、それが難しい私という人間。
だけど、例えばお店で買い物をした時に、店員さんが素敵な対応をしてくださったら、その日1日が素敵な日になる。私は笑顔になる。
どんな仕事をしたとしても、誰かを幸せにすることって可能なんだと、この歳になってやっと気が付きました。
仕事の場面だけでなくても、私が存在することで相手を笑顔にしていたことって、思い返せばたくさんありました。たまには自分を褒めてあげなきゃ。
「なつと一緒にいるとほっこりするんだよね〜」と言ってくれる友人。
「なつさんが部活に顔だしてくれるとみんな喜ぶんです!また来てください!」と言ってくれる後輩。
「天然過ぎてヤバい」と言って笑ってくれる同期。
私は夢も希望も無いに等しかった。
でも今は、1日1人でも私の力で笑顔することが私の夢です。
これが私の夢です、なんて胸を張って言えることではないかもしれないけれど…相手が笑顔なら私も幸せな気持ちになります。
これが生きる糧になるなら、私はそれで良いかな、と思います。
そのために、3月で退職して、4月からはアルバイトをしながら少しずつ社会復帰していくことが今の目標です。
最後に。
講演会の後に、サイン会があったので1冊書籍を購入し、列に並びました。
ありがとうございます、と言って帰るつもりだったのですが、先生の顔を見た瞬間に言葉と嗚咽が先に出ていました。自分でも驚きました。
「先生、私の妹、昨年、自殺しちゃったんです…」
夜回り先生はこう仰いました。
『妹さんは帰ってこない。僕は、君のことの方が心配だ。君は今いくつだい?(「24歳です。」)それなら、家を出て自立しなさい。(「はい、今一人暮らししています。」)うん、何かあったらいつでもここに連絡しなさい。連絡、待ってるよ。』
他の方とはサインと言葉を一言交わす程度のサイン会でした。でも、私には名刺をくださいました。そして、握手をしてくださいました。人の温かさにこんなに感動したことはありませんでした。
…君のことが心配だ…
そんなこと、今まで誰にも言われなかった。誰かが私を心配してくれている。なんて心強いんだろう。
これからもたくさん、つまづいたり、辛いくなったりすることはあると思います。
でも、夜回り先生に誓って、私は自分なりに強く生きていきます。
本当に、先生に出会えて良かったです。
もう少し落ち着いたら、先生にメールを送りたいと思います。